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映画感想覚書 バンブルビー

映画バンブルビー、先行上映で見てきた。

気温がそこそこ高い日だったので薄着で出かけたんだけど、映画館に着いたらドラえもんやらプリキュアやらやってるからか子供連れも多くてあまりみない混みっぷりで暑い。

 

 

トランスフォーマー」はじまりの物語と付けられた今作。

バンブルビーが地球に来た経緯やその後につながるなにかが描かれるということでしょうか。

 

ちょっとストーリーの核心に触れないよう配慮しつつ書いてみる。

 

 

映画の始まりはサイバトロン星から。

トランスフォーマーファンとしては、ここはかなりの見どころでした。

短いシーンなんだけど、見ただけで名前がわかるようなG1スタイルのトランスフォーマーたちが登場して戦います。

これで映像作品一本作ってくれないかなって思う。

でも、この冒頭のシーンだけでも、早くもこれまでの実写シリーズとつながらない感じになってきます。

 

ということで、この「バンブルビー」は、これまでの実写シリーズとは別物だと思って見たほうがいいです。

 

別物になって監督も変わったのと同時に、ある層が振るい落とされてしまうことになりそうです。

それは下ネタ層です。

実写映画シリーズといえば、爆発、トランスフォーマーの惨死、オプティマス無双、そして下ネタでしたが、残念ながら(?)今作は下ネタはありません。

元々トランスフォーマーで下ネタが許容されてたのはビーストウォーズリターンズと実写シリーズだけだったので、もう下ネタ×トランスフォーマーを楽しみにしていた層の受け皿は無くなってしまいました。

 

 

主人公チャーリーは、父親に仕込まれて自動車などの機械いじりができる少女というどっかの実写トランスフォーマーで見たような女子。

チャーリーとその家族は、最初見ててどういう事情のある家庭かわからなかったので答えをざっくり書いてしまうと、チャーリーの父親が死んで、新しい父親がすでにいる。

そして母と弟はその新しい父親とうまくやってるけど、チャーリーだけは打ち解けられずにいる。というもの。

 

チャーリーは一人突っ張ってるけど、家族から除け者にされてるのじゃなくて、チャーリーこそが心の壁を作ってる状態だというのは見てたらわかってきます。

 

バンブルビーとチャーリーとの出会いは、これまで公開済みのトレーラーなんかの通り。

バンブルビーの子犬みたいな怯えた状態がちょっとあざといんじゃないの、戦ったら強いくせにって思ったんだけど、その時点で記憶が無くなってるのでした。

記憶がないってバンブルビーが明言するわけじゃないし、そもそも喋れないしで、メモリーが壊れたとかいう部分をちゃんと記憶喪失として理解しなきゃいけないのでした。

あらすじには記憶無くなったって書いてあるんだけれどもね。

 

このバンブルビーは見た目が丸っこくてフレンドリーな感じで、女の子が守ってやろうと思うのも無理がないですね。

誰だってどこかから来た怯えたロボットがいたら助けたいよね。

明らかにこれまでの実写シリーズより小さくなってるのも重要です。

コミュニケーションをとるのに丁度いい大きさだと思う。

ガレージに立つのにもギリギリの大きさだった。

 

 

トランスフォーマー好きなら、当然ロボットの変形も見たくてしょうがないわけですよ。

CGにものすごい金がかかるとかで、省略されたり隠されたりしがちな変形シーンなんだけど、この映画では、変形しまくりです。ヤケクソみたいに。

そこはもう期待してかまわない。

 

バンブルビーもこれまで以上に表情豊かに描かれていて、見たらバンブルビーが好きになっちゃうでしょ。

ちょっとこれまでの実写バンブルビーのデザインにあった骸骨っぽいところもなくなってより愛せる感じになってます。

ハリウッドでは既にかっこいい巨大ロボもあざとい巨大ロボも描けるようになってるんだ。

実写一作目の庭コントみたいな場面もあるし、最初のトランスフォーマーのアニメのどこか平和な感じも味わえて楽しいです。

 

 

でもバンブルビーは、最初の拾われてきた子犬みたいな状態から、やがてしつけのなってない犬のようになり、そして戦士に戻ります。

 

バンブルビーと敵対するのは、二体のディセプティコン、シャッターとドロップキック。

バンブルビーと合わせて赤青黄色になるので、よく言われた何と何が戦ってるのかわからないみたいなことにはなってないはず。

この二体のディセプティコンは航空機と自動車とロボットに変形するトリプルチェンジャーです。

おもちゃで再現できるのかな。

なんかやっぱり映画見ちゃうと、この赤青黄の三体を並べたくなるな。

 

このディセプティコンたちと人間の接触とかを見ても、近年の技術は全てNBE1から得たって言ってた実写一作目と話が合わない感じがすごい。

 

強そうなディセプティコン相手にバンブルビーが戦うとなると、ちゃんと見ごたえあるバトルになります。マイケルベイみたいなド派手な感じではないけど。

 

最後はこれまでの実写シリーズにつなげられそうな描写と、この先続編が作れそうな描写とが来るんだけど、これまでのシリーズにつなげられるかっていうと、ほかの部分でいろんな齟齬があるし、続編が作られるかっていうと、その辺は今のとこ不透明だしなのが残念です。

 

実写トランスフォーマーシリーズにはエンドクレジット後の映像とかはありません。

今作もまた同じく。

 

 

 

 

あと、アメコミのバンブルビー前日譚も読んだのでちょっと触れておく。

 

バンブルビー・ムービー・プリクエルってことで、そのまま前日譚ってことなんだけど、思ってたのとは全然違いました。

まず、映画を見る前に読んだ時に既に思ったんだけど、映画につながらなさそう。

映画を見た後での結論。つながらない。

前日譚とは何なのか。

一応解説によると、映画の最初期設定に基づいて描かれたため設定が合わなくなったらしい。

この前日譚の設定は以前の実写映画シリーズとも食い違っていてつながりません。

 

どんな話かというと、時は1960年代、バンブルビーアメリカのセクター7と協力関係にあって(この時点で実写シリーズと合わない)、イギリスに派遣されてイギリスのエージェントとともに諜報活動を行う、というもの。

 

バンブルビーはペラペラしゃべります。

この点は映画の時系列と無理やり合わせられなくもないけど、映画ではそもそも1987年がバンブルビーと人類とのファーストコンタクトだと思うんで合わない。

以前の実写シリーズだと、メガトロンとの戦いで発声装置を壊された設定だったはずなんで、そもそも「バンブルビー」と設定が合わない。

 

実写映画のノベライズにも前日譚があったんだけど、映画がシリーズを重ねるうちに設定が破綻して無かったことになりました。

映画自体も二作目で早くも時系列が破綻するし。

 

この手の設定の食い違いは「謎」と、呼ぶことにしてます。

 

 

そんなこんなで、前日譚とは言うものの映画と全然リンクしない内容です。

バンブルビーとブリッツウイングとの因縁が形成されるのは描写されるんだけど、肝心の映画のほうでは別にそんなに因縁が無さそうだったり。

まさか60年代のスパイもののオマージュやパロディをふんだんに盛り込んだ内容だとは全く予想してなかったし。

 

でもこれはこれで面白いんでよかったです。トランスフォーマーと人間が組んで行動するっていうのは楽しいですね。

設定をリアル寄りにすればするほどトランスフォーマーと人間の仲が悪くなる最近の展開やめて欲しいです。

 

 

 

まとめに。

トランスフォーマーの映画シリーズはこのあとどう展開するのか、そもそも作られるのかわからないですが、なんならこのバンブルビーを起点にして仕切り直してもいいと思った。

そしていつか微妙に異なるこれまでの実写映画シリーズを平行世界として扱い、ユニクロンとの戦いという時空を超える展開で合流し、平行世界同士が複雑に絡み合って全てが伏線であったかのように大団円へと向かってもいいと思った(高望み)。

 

過去五作の実写トランスフォーマーでは、通常の映画パンフレットのほかにトイガイドという関連商品満載のパンフレットもあったんだけど、今回は無しかな。

 

ということですので、バンブルビー見に行って、バンブルビー好きになっちゃいなよ。