TMGP覚書ブログ

RPGツクールフェス デカンの風に吹かれて ツクりました 好評につき公開終了

映画感想覚書 天気の子

2019年のアニメ映画。

 

地上波初放送で見る。

この映画で覚えてるのは、2019年の夏がずっと雨がちだったのに、この天気の子の公開当日に晴れたというのが話題になっていたということ。

でも映画最後まで見たら、実は雨降ったままのラストなのね。

 

主人公の帆高は16歳でできる仕事がないか探しながら東京へ行く。

なにこの子、家出少年なの? って思いながら見る。

スマホ使いまくってるし、土地勘のない東京でGPSは絶対使ってるだろうし、スマホから位置特定すればすぐ家出人捜索に引っ掛かりそうだが。

 

ヒロインの陽菜(14)はバイトで生計を立てる17歳の少女、もうすぐ18歳。

アニメのキャラクターの見た目から年齢を推察するのは無理なので、もうすぐ18って言われたら見てるこっちは信じるしかないでしょ。ずっと17歳だと思ってました。しっかりしてたし。

 

 

空の上には人間の知らない未知の世界があって、なにか得体の知れない者たちが生きているみたい。

そういう方向性の話も好きなのだけど、今作のテーマではないです。

 

非常に精緻な背景に、小物には日常にある本物のロゴなどが付いたものがたくさん出てくるので、画面のリアリティが高いです。

 

東京はずっと雨が降ってるみたいで、ゲリラ豪雨って語も出てくるけど、ずっと降ってるならゲリラもないかなって思った。降ってないところに突然くるからのゲリラだし。

 

東京って怖えー って何度も言ってたのに、拾ったごみから拳銃が出てきた時には言わない帆高。そこは東京怖えーだろに。

 

帆高と風俗店の男が出会い、帆高と陽菜がハンバーガー屋で出会い、陽菜がその風俗の男にスカウトされてるところを帆高が見つけて再会する。東京の人口密度からいったら既に奇跡的。フィクション特有の世間の狭さ。

 

雨はずっと降ってる。映画の中の雨はきれいに見える。

雨が降りっぱなしなら汚れも洗い流されて空気もきれいになってるのだろうと思う。

実際の雨は直接当たり続けるとすごく体力を消耗する、落ちてきたらよけましょう。

 

天気を晴れにできるという陽菜を使って、晴れ女業とでもいうようなものを始める。

3400円って安すぎるな。

こういうのは高い方がプレミアム感も出る、安いと逆にインチキ臭くなる。

現実では自分が雨男とか晴れ女とか言う人いるけど、無いからね。

なら高くてもインチキか。

 

この晴れ女やってるときに出てくる男と、帆高が指輪買うときに出てくる店員が名もない脇役にしてはがっつり出てくると思って、これもしかしたら「君の名は。」の主役たちかなって思ったんだけど、キャラクターデザインに濃い特徴がないタイプなので確証が持てず、後で調べてみたらやっぱりそうだったかと確認できた。

 

 

世に現れた100%の晴れ女に関して、ムーは興味を示してなかったのだろうか。描写がなかった。

最初にムーがフィーチャーされてたけど、話には絡んでこないし。

あと占い師が言ってたように雨男や雨女もいるってことですかね。竜神系の。

 

陽菜は神隠しみたいになったあとは、空の上にずっといなきゃいけないのか。

ただ横になってたけど、そのうち水にでもなっちゃうのだろうか。

ちょっとどうやって取り戻せばいいのかという絶望感。

 

その後の帆高の陽菜に対する行動力は恋愛感情と自責の念が混ざってるだろうけど暴走気味、クワトロ大尉だったらこれが若さかって言って泣いちゃうだろう。

 

でも現代に天気の巫女とか伝わってないし、知らない大人からすれば何言ってるかわからないから事情を説明しても協力してくれないから仕方ないか。

理屈はわからないけどやってみたら何とかなったというやつ。

鳥居くぐったら行けた。飛行機とかで行ってもダメなんだろうな。

 

 

最終的に東京が水没するというのは面白かったです。

いや現実だったら面白がっていられないだろうけど。

 

 

もともと空の上にいる水でできた魚みたいなのが雨と一緒に落ちてきてるみたいな描写があったのだけど、あの状況を放置していたら東京は水没してたのだろうか。

それとも陽菜を取り戻したから水没したのだろうか。

 

陽菜が晴れにする前はむしろ真夏なのに雪まで降ってるから、その後のただ雨が降り続けるより状況は悪そう。

どっちみち水没か。都心は海抜低いからね。

 

まあ、そんなことに責任を感じなくていいよって意味でも身近な大人は、お前たちが世界を変えたわけねーだろって言ってやらなきゃいけないんだろう。

 

 

 

最後の、世界はあっという間に変わってしまったっていう映像。

あれがエンドロール代わりに入れられた監督監修の特別エンディングだと思うけど、あれは映画の締であると同時に、今のコロナ後の世の中に宛てたものでもあるのでしょう。そうだと思いました。

 

新海監督のことだから、3年後帆高が陽菜に会いに来るともう別の彼氏ができてるなんて展開を相変わらず提案しててほしいな。そして東宝の人にやめろって言われててほしい。

 

背景美術の美しさはすごいです。正月から綺麗な映像を見られました。