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RPGツクールフェス デカンの風に吹かれて ツクりました 好評につき公開終了

映画感想覚書 古い映画パンフレットのホコリをはらった編 ゴジラvsキングギドラ

世界に比べてただでさえ公開の遅れていたゴジラVSコングの延期が決まりまして、もう海外版のBDとか買った方が早く見られるという始末。

 

ま、延期もしてないのに海外BDが日本での劇場公開より先に発売されたバンブルビーとかありますから、大した問題ではないですね。

 

一方でテレビアニメのゴジラSPが毎週右肩上がりで面白くなってるので今後も楽しみです。

 

 

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ゴジラvsキングギドラは、ゴジラvsビオランテの直接の続編となり、ストーリーもつながってます ……が、作中のタイムトラベルによる歴史改編で大体なかったことになります。

 

 

作風は前作、前々作が大人の観客を意識して制作されていたのに対して、実際の客層であったファミリー層向けにシフトしています。

ストーリーに派手な展開をもたらすタイムトラベル、ビル群を破壊しながらの怪獣バトル、対決する怪獣も誰も知らないビオランテとかいう新顔ではなくスター怪獣金色龍キングギドラという感じで、豪快に違う方向に舵が切られてます。

この方向転換は当たったらしく、平成VSシリーズはこの後最後まで東宝のヒットシリーズとして続いていきます。

 

このあとは、モスラメカゴジラというキャッチーな対戦相手を迎え、更にスペースゴジラ相手には人類と共闘するかのような動きを見せ、更に子供もいつの間にかいるという結局昭和ゴジラと同じような道を辿ります。

 

 

 

 

 

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前作で使用された抗核エネルギーバクテリアの効果は高く、実はあれから23世紀までゴジラは一度も再出現していなかったことが今作中で明らかになります。

 

 

ゴジラの脅威を排除した日本は未来ではすさまじい発展を遂げていました。

その未来から未来人がやってくることで物語が始まります。

 

このタイムトラベルまわりのストーリーは矛盾が多数指摘されてます。

 

未来人によって、過去にてゴジラの誕生を阻止し歴史から抹消します。

この世界では、1954年にゴジラが現れてオキシジェンデストロイヤーで殺され、1984年に別個体のゴジラが再び現れていることになっています。

未来人が消滅させたのは1984年の2体目のゴジラということになります。

 

このあたりで、タイムトラベルしてこうなっちゃダメだろっていうやつをガンガンやりまくってます。

その指摘を書き始めたらきりがないのでやりませんが、気になったら映画を見てください。

タイムトラベルの脚本書いてるうちに頭が馬鹿になっちゃったのか、SF考証がいなかったのか、わざと狙ったのかはわかりませんが。

 

 

この時点で1984年版ゴジラのストーリーとその続編でのビオランテの存在や戦いなどは全てなかったことになっているはずなのですが、のちの作品vsスペースゴジラで、スペースゴジラ誕生の原因の一つとしてG細胞を持つビオランテの宇宙への飛散があげられてます。ビオランテなんかいませんよ。作品またいで矛盾する始末。

 

 

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ゴジラの身長は100mとなります。

 

このストーリーを要約します。

未来人がゴジラを消滅させて代わりにキングギドラを生み出して、キングギドラを操って日本を衰退させようとする。

現代日本人は、キングギドラに対抗するためゴジラを誕生させようとするが、実はゴジラはすでに誕生していて、キングギドラを倒してくれる。

今度はゴジラが脅威になったので、倒されたキングギドラを未来の技術でサイボーグ怪獣メカキングギドラとして復活させてゴジラと戦わせる。

ゴジラを倒してメカキングギドラもろとも海に沈める。

というね、あまりにも怪獣が人間のエゴで振り回されすぎるストーリーですね。

 

 

面白そうなものをみんな入れてみようという意欲は感じられます。

その結果がチープすぎるターミネーターもどきのシーンや寒すぎるスピルバーグ少佐の件だとしたらちょっと残念ですが。

 

この後の平成VSシリーズを見るときにぜひ思い出してほしいのが、オホーツク海の底にはゴジラにやられたキングギドラが、23世紀での復活を待ちながらずっと沈んでいるということです。