トランスフォーマー・ザ・ムービーDVDのパッケージにある解説の紹介を軽くやってます。
前回 トランスフォーマー・ザ・ムービーのシーン解説とは その2 - TMGP覚書ブログ
■オートボット・シティの役割■
前半の舞台となるオートボット・シティ(サイバトロンシティ)についてのデザインノートより、「オートボット・シティはあたかも連邦エネルギー政策が暴走した姿のようだ。」とあり、その後にはあらゆる再生可能エネルギー獲得手段が講じられ、更に石油も汲み上げてそれぞれのエネルギー源からエネルゴンキューブが生成されていることが書かれていて、「オートボット・シティは、エネルギー採取を目的としたものと一目でわかる外観が望ましい。」と結ばれます。
製作された映像ではそれほど派手にエネルギー採取をやってるようには描かれていません。
それが書かれた当初の演出では、わかりやすくエネルギーに満ちた地球の基地があり、アイアンハイドたちがエネルギー確保に地球へ向かう流れを明確に描きたかったようです。
余談ですが、この映画の後のシリーズとなる2010で活躍するサイバトロンメンバーの多くが地球基地に在駐しています。
まずはロディマスをはじめとした映画の新キャラ組。そしてパーセプターとブロードキャストとカセットボットたち。
更に後から合流するダイノボットたち。
サイバトロンの中心メンバーは恐らくコンボイ司令官の近くにいるメンバーで、テレビシリーズで描かれる80年代の地球での戦いに参加している連中がそれでしょう。
映画の舞台となる2005年では、コンボイ司令官やサイバトロン最高幹部と目されるアイアンハイド、プロール、マイスターなどは全員セイバートロン星の2つの衛星にあるムーンベースに移っています。
映画で初登場となるロディマスやウルトラマグナスたちは80年代の地球での戦いには姿を見せておらず、2005年では中心メンバーがいなくなりセイバートロン星が戦いのメインの舞台になる中、そのころの戦いにおいて後方となったであろう地球の基地を任されているようです。
という感じで、ロディマスたちは若干中心から外れた扱いを受けているようにも見えるのですが、ホットロディマスがマトリクスを受け継ぎ新たな司令官ロディマスコンボイになったことによって一変します。
ロディマスコンボイがガルバトロンを宇宙のかなたに投げ飛ばし、ユニクロンを倒すという大戦果を上げて、ついにセイバートロン星も取り戻して平和をもたらします。
その後の2010年ではロディマスは当然として、ウルトラマグナスやチャーなどの地球基地でロディマスの近くにいた仲間たちがセイバートロン星での中心的な役割を果たしているようです。これに加えて同じ地球基地務めだったブロードキャストやパーセプターも重用されているように見えます。
2005年のユニクロン戦争はサイバトロンとデストロンの戦局を大きく変えただけでなく、サイバトロン内部の勢力図も大きく入れ替えたということになりますね。