ここ最近でよく目に耳にするようになったのが作品に罪はないってやつ。
まあそうかもしれないけどさ。
今に始まったことでもないけど、最近立て続けで自粛するとかしないとかやってる印象あるしで、作ってる側も誰かがやらかしたからっていちいち全部パーにされたんじゃたまんないってんで予防線を張るような意味も込めて、作品に罪はないっていうのを浸透させたいんじゃないかと思った。
でも罪にもいろいろあるわけで、今回取り沙汰されてるピエール容疑者は薬物犯罪だけど、これが例えば殺人だったとしたら、それでも作品に罪はないって言えるんだろうか。
例えば子供に対する性犯罪を繰り返していたとしたら、それでも客が判断することだからって言えただろうか。
言えるよ、って言い切られたらそれで話は終わりなんだけどね。
たとえ何人殺そうと作品に罪はないですって言うんだったら、それはそれで確固たる意志の元に言ってるんだろうなって、俺も認めるしかないんだけど。
でもそうじゃないとしたら、この犯罪のときには作品に罪なしで押し切るけど、この犯罪のときは無理かなって考えがあるとしたら。
仮定に仮定を重ねるような書き方になっちゃうけど、こんなときのルールって誰もまだ決めてないと思うんですよ。
そしたら、今回の薬物犯罪は許せる重さの犯罪だと判断したことになるわけでしょ。
誰かの営利的な判断によって勝手に決めた罪の軽重を世の中にアピールしてることになるでしょ。
あと最近よくないと思うのは、作品の封印化に反論したいあまりか、殊更にクスリ擁護論をメディアに乗っけるやつがいること。
例の容疑者の仲間たちなんだろうけど。
そうすると、それを見てるうちにコカインって別に悪いことじゃないんじゃないのかな、俺もやろうって思う人が出てくるじゃない。
そんな馬鹿なって思うかもしれないけど、バイトテロとか正にそんな馬鹿なの世界だけど現実に起きてるし。
そもそも薬物犯罪って軽いものだろうか。
別のときにも書いたけど、違法な薬物の入手にはその過程で必ずヤクザだの暴力団だのに金が流れることになる。
これは社会と社会に生きる人全員に対して迷惑をかけることになるのに、それを擁護論者は無視しがち。
ピエール容疑者が20代から薬物を使ってるっていうのが本当なら、20年以上に渡って反社会的勢力の資金源になり続けたことになるわけだからね。これは重いよ。
同じ20年続けるならば、高校に侵入して女子の制服盗んでくるほうがよっぽど害がないと俺は思う。
これまでのクスリ芸能人と同じでそのうちピエール容疑者も芸能界復帰とかするんだろうけど、その前にまずキンコメ高橋が先だぞってこと。順番だろ。当然だぞ。
ところで、実写映画版トランスフォーマーに主演してたシャイアラブーフなんだけど、一時はスピルバーグの寵児みたいに言われて、主演作も何本もあって、まだ20代なのに何年も先までスケジュールが埋まってるとか持てはやされてたんだけど、その後問題行動が続いて今はどうしちゃったのって感じになってるじゃないですか。
俺はこう言いたい。
あいつがどうなろうと、作品に罪はないから。ね。