読み方はナゾワクヤカタ。それとオトノマニマニ。
ジャンルは立体音響アドベンチャーという珍しいもの。
一人用ゲームは世に数あれど、その究極系と言ったら、この謎惑館なんじゃないかと思う。
今ならVRも一人用としては強いけど、VRは視界を失うのでどうしても介助スタッフ的な人が欲しいのに対して、謎惑館はヘッドホン推奨でプレイを他人と共有できない、そして音声入力主体なうえに、モーションセンサーやジャイロセンサーを多用するので声を出しながらゲーム機を動かすようなプレイスタイルになってしまい、これはやはり最強の一人用ゲーム。むしろ部屋で一人のときしかプレイしたくないゲームとも言える。
出口を求めて館をさまよっていると色んな部屋があるというゲームで、部屋ごとに様々な人物とストーリーが用意されていて、明るいものもあれば恐ろしいものもあるといった感じ。
全体的に不条理系なノリでビジュアルはやや不気味寄りで、好みの別れそうな癖がある絵柄。
そんな中にはっきりとホラー部屋というのが二つある。
ゲームのホラーって映画とかと違って自分から頭を突っ込んでいかなきゃいけないから余計怖い気がする。自分はホラー映画はそれほどでもないけど、ホラーゲームは全くやりたいとは思わない。謎惑館のホラー部屋は、そんな自分でもなんとかなったというところ。
安心なことに、二つのホラー部屋は完全にスキップして先に進めることができるので怖いの絶対ダメな人なら無視しましょう。
逆にホラー大好きって人が満足するかっていうとそれはわからない。
でも、立体音響とホラー系ジャンルは相性が絶対いいと思うのでその可能性を夢見るにはいいかも。
ゲームの進行上立ちふさがる問題は、怖さではなく音声認識の精度。
場面的に叫ぶのがふさわしい状況もあるけど、マイク的には普通の声でしゃべった方が音声認識が失敗しにくくなるので冷静にプレイしましょう。
ゲームをクリアすると解禁される要素があって、二周ぐらいクリアした記憶があるんだけど、その中でお気に入りだったのがクリア後のスタッフ部屋というやつで、ゲーム中に出てくる部屋のいくつかが開発スタッフが音声収録したバージョンになっているのです。
今までにも映像作品とかで棒読みを味あわされることが何度かあって、もちろんなかには嫌なクソ棒読みもあったけど、このゲームのスタッフ部屋の素人演技は何故か気に入ってしまった。
すごく独自性の強いゲームで3DSの本体機能もいろいろ使ってるんだけど、あとに続かなかったということは、支持されなかったジャンルだということなんでしょう。
立体音響とかは、それ自体ガチで一本のゲームの主軸にしなくても普通のゲームのサウンドのおまけ的要素としてイヤホンをつけたときだけ頭の後ろから音が聞こえるみたいな使い方でも面白いと思うんだけど、面倒なのかな。