今年2020年の年末マスターピースはアーシー。
トランスフォーマー・ザ・ムービーあるいは2010で初出のキャラクターです。
よいことに恒例化されてきた変形動画があります。
この変形動画だけど、BGMが短いフレーズをひたすら繰り返すだけでして、ちょっとコンボイの謎を彷彿とさせますね。
演出に力入れなくてもいいですけどー、もうちょっとなにか……。
アーシーは変形手順はそれほど難しくもなく、あえて書いてもフロントガラスの移動くらいかな。
変形工程の手数も少なめなため、ペラ説明書の図版が大きいです。わかりやすい。
女の子だからピンク。
戦隊ヒーローでも女子はピンクでしょ。やっぱピンクなんだよね。
でも女子っていうか、このピンクと白のカラーリングはアーシーのパーソナルカラーみたいなもので、このカラーのトランスフォーマーはアーシー以外あまり思いつかないですね。
ピンクじゃないアーシーはいるけど、アーシーじゃないピンクのトランスフォーマーはほとんどいない感じ。
ピンクのバンブルビー(レーザービーク)が映画に出てたくらいかな。
マスターピースシリーズの女性トランスフォーマー、ロードレイジと。
G1アーシー系のデザインのトランスフォーマーは、だいたい背中に大きな車体を背負うことになります。
このMP-51アーシーもマスターピース特有のパネルたたみ変形を駆使して小さくした車体を背負ってます。
これを取り去ってしまうのは完全変形としては最終手段ですね。
背負い物はアニメだと肩の上の突起物ぐらいに小さくなります。
アニメだと胸部パーツはもっと肩からのなだらかなラインになっているのだけど、MPの角度だと胸の上にあるサイバトロンエンブレムがよく見えないですね。
顔はかなり美人に作ってあります。
変形の都合で、つま先を伸ばすことができます。
バレエみたいにね。
可動はマスターピースなので優秀ですが、独自の特徴があります。
肘膝は2重関節でよく曲がります。特に腕は肩も上にも前にも引き出せたりとかなり自由に動くうえ、手首は手の甲と手のひらの方向にも曲げることができ、人差し指とそれ以外の3本が別可動のほか親指も動くので様々な表情付けができます。
脚は、お尻の側には全く上がりません。これが今作最大の可動の癖です。
そして足をひねる回転軸は膝の上の1点しかありません。
つまり足首に回転可動はないということです。
何か所もひねり軸が無いっていうのは人間の構造に近いかもですね。
足首は小さく、背中の部分がやはり重めなのでそれを考慮してか金属パーツで作られてます。
ささやかに重くしてあります。
いくらかはバランスとるのに役立ってるかもしれないけど、それだったら独立可動する踵を設けてくれた方が後ろに倒れるのは防げたかな、という気はします。
頭部にバイザーが仕込まれてます。
トランスフォーマー・ザ・ムービーで初登場したすぐ後に使う場面があります。
バイザーのクリアパーツはちょっと厚めだから大丈夫かな。
顔面パーツを一段階奥に差し替えてバイザー展開します。
横から見ると頭が真ん丸でいいですね。
武器は3種類付属。ピンクのライフルとか。
発射状態を再現するエフェクトパーツも3種類付属。
武器を納めるホルスター。
表情パーツも3種類付属してます。
基本のすまし顔のほか、微笑み、驚き、悲しみの表情ですが、3種類も付属する銃をぶっ放すとき用の表情が無くないですか?
微笑みでもいいか。
なんでこのアーシーの顔は目の上を黒くしてるのかな、と思います。
アニメでは別に黒くないのに。
これだけ付属品あるのに、ダニエル君が付属しないとは。
でも、あったらあったでビークル時に乗せるように要らんギミックが盛り込まれることになっちゃいますね。
海外展開のアニメ、ザ・リバースでは自らをヘッドマスターとしてダニエル君を頭部に合体させちゃいます。アーシーにとってのダニエルはそれほどの存在ですよ。
さて、女のトランスフォーマーとはなんなのか、という問題があります。
トランスフォーマーがロボットでもあり生き物でもあるのなら、性別があっても別にいいじゃないかということもあるかもしれません。
トランスフォーマーが増えるとき。
トランスフォーマーの神に当たる存在によって生み出された者たちがいます。
クリエーションマトリクスのような、超常パワーによって命を吹き込まれたり。
あるいはクインテッサ星人の工場で製造されたりもします。
何が言いたいかというと、どうやらトランスフォーマーには生殖の機能は無いみたいなんです。
ではなぜ男女があるのか。
もしくは男女があるように見えているだけなのか。
同じ仕様のロボット生命体のうち、丸みを帯びたボディで声のトーンが高かったりする者を、人間が見たときに女性的だと認識してしまうだけとか?
しかし初代アニメでウーマンサイバトロンが活躍する回では、みんな男性と思われるトランスフォーマーたちとカップル成立してました。
トランスフォーマー同士でも男女の認識になってるということですね。
結局謎みたいです。
なぜ女性の個性を持った個体が現れるのか、なんの意味があるのか、不明です。
女性仕様の個体が偶然発生する、ぐらいのことがトランスフォーマーアルティメイト・ガイドにも書かれています。
そういうわけでもあってか、女性型トランスフォーマーというのも戦闘力に関して男性型トランスフォーマーと変わりありません。
初代アニメに登場したウーマンサイバトロンたちなど、コンボイたちが休眠していた400万年もの間、デストロンの制圧下のセイバートロン星で戦い抜いていた歴戦の猛者中の猛者です。
どれくらいの猛者かというと、敵の施設を襲撃しているのに、まるで休日のショッピングであるかのようにキャイキャイしちゃってるくらいです。恐ろしいです。
ロボットのボディがほとんど外に出ていません。
アーシーはアニメに登場していた当時、玩具化されていませんでした。
男児玩具でこのピンクが売れなさそうというのもあったのでしょう。
先日発売されたビーストジェネレーションに、トランスフォーマーで初めて女体をデザインして作られたのがメタルスブラックウィドーだと書かれていたので、アーシーから10年以上たってのことになります。
その間もわずかに女トランスフォーマーはヘッドマスターJr.とかでいるのだけど、玩具に関してはカクカクのゴリゴリの箱ロボですので。
かなり車高が低いです。
ビークル状態で梱包されてるのだけど、変形させてると白い長い脚がそのまま出てくるときに、おおっと思いました。脚部は大きなパーツなのでほぼ無変形はわりと珍しいですね。
うす平べったいビークルで知られる、マスターピース ホットロディマス並みです。
女性型のトランスフォーマーはいわゆるガワ変形になりがちです。
ビークルモードでは乗り物の中に女の形のロボットが入ってて、ロボットモードでは乗り物を背負っちゃうみたいな。
バイク型はガワを背負わずに曲線主体のロボットに変形できるモチーフのひとつです。
アーシーという名のトランスフォーマーがバイクに変形するパターンもいくつかあります。
あとはゴツめのロボだけど女の子だと言い張るストロングアーム系とかもあり。
運転席もそれなりの造形。
武器は全部ビークルに取り付けられます。
写真では見えないけど裏側に2つの武器が収納されてます。
トランスフォーマー・ザ・ムービーで使用したクラッシャー。
いわゆるベン・ハーのやつです。
説明書で、このベン・ハーの解説をしている箇所に掲載されている画像は、まさしくトランスフォーマー・ザ・ムービーからのカットです。
手持ちのDVDで確認しました。
ついでに武器の紹介で使用されている画像もトランスフォーマー・ザ・ムービー作中のカットです。
トランスフォーマー・ザ・ムービーの画像、タカラトミーは利用できないかと思ってたらできるんですね。
説明書のキャラ解説には、戦士であり女性的であり、かつ少年ダニエルに対する母性も持ち合わせていて、その多様性がアーシーの魅力だとあります。
今回のマスターピース用に書き下ろされたイラスト。
誰ですか……
いやアーシーです。
レジェンズ期のエロフェミニンな感じは捨てたんですかね。
でもマスターピースアーシー発表のときにうるし原智志のイラストといっしょに出してたのに。
この面構えも多様性の魅力のひとつというわけですね。
アーシー実はカラバリ出せるんですよね。
色といえば、なんかマスターピース今年は白系ばっかでした。
来年のマスターピースはスタースクリームが既に決まっていて、あとはビースト系のなにかとG1からもう1体くらいはあるでしょう。
ライデンは気長に待つことにします。