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ビーストウォーズメタルス 視聴困難エピソード

 いつもブログ書きながら、どこにトランスフォーマーの話題を絡めようか考えているのですが、今回は普通にトランスフォーマーの話書きます。

 

 

ビーストウォーズメタルスとは、海外版のBEAST WARS: TRANSFORMERSの第2、第3シーズンそれぞれ13話ずつを合わせた全26話のシリーズです。

 

しかし、日本版でテレビシリーズの通常回として放送されたのはその26エピソードのうち24エピソードであり、2つのエピソードが抜けた代わりにリミックスという映像を再編集して音声を新規に収録したものを放送してしまう。

 

日本未放送の回というのは、初代の戦え!超ロボット生命体トランスフォーマーにも続編の2010にもあったし、トランスフォーマーアニメイテッドにもありました。

ただし、これらはいずれも発売されたDVDには収録されてます。

 

問題のビーストウォーズメタルスの未放送エピソードはDVDBOXにも収録されてません。

 

それらがどこに行ってしまったのかをちょっと書いてみる。

 

 

 

抜けた2話は日本版の7話と8話の間に入るBAD SPARKという回と、同じく16話と17話の間のCUTTING EDGEという回です。

 

これらはどちらもテレビシリーズの途中の1本という回なのにもかかわらず、映画館で上映されたためにテレビシリーズとは権利が別口になってしまったとみられています。

 

 

まずBAD SPARK、これは蟹に変身するランページというトランスフォーマーが初登場する回。

本来の初登場回がこのように無くなったために、その後の回で微妙に初登場っぽい感じにされています。

ちなみに初代のトランスフォーマーでは、いきなり新キャラがいるというのはありふれた光景でした。

 

この回はビーストウォーズIIのライオコンボイビーストウォーズコンボイが共演する新作映画「ビーストウォーズII 超生命体トランスフォーマー ライオコンボイ危機一髪!」と同時上映されました。

そして、そのライオコンボイ危機一髪! と同時収録されてDVD化されています。

流石にもう売ってないけど。

 

 

もう1本のCUTTING EDGEという回は、劇場公開された際に「ビーストウォーズメタルス コンボイ大変身!」というタイトルがつけられています。

 

タイトル通り、コンボイが大変身した後の話で劇中では非常に珍しいメタルスパワードコンボイのビーストモードが登場します。もしかしたらこの回しかビーストモードになってないんじゃないかという気がする。

 

このコンボイ大変身! は、今は亡きVHS版しか発売されていないのでどうにもなりません。

 

というわけで、現在メタルスの欠番となってしまっている2話に関しては合法的に視聴する方法はかなり限定されています。

 

トランスフォーマーの映像作品に対するタカラトミーの姿勢をこの10年くらい振り返ってみると、お世辞にもやる気があるとは言えないので、今後これらのエピソードが見やすいメディアで提供される可能性に期待することはできません。

 

 

自分はどうしているかというと、以前にCSでこれらの回が放送されたことがあったので、その時に録画して保存しておきました。

そのディスクはゴールデンディスクと呼んでいます。

 

 

 

 

 

ここから話変わるんだけど、ビーストウォーズメタルスには更にロストエピソードというものが存在することが明らかになっています。

シナリオは作られたものの、実際に制作されなかったDARK GLASSというエピソードです。

実は重要な話で、このエピソードが製作されなかったことによりビーストウォーズのストーリーが不完全になったとまで言われています。

 

 

 

簡単なあらすじ。

 

この回以前にダイノボットが戦死し、メガトロンはダイノボットの邪悪なクローンであるトランスメタルス2ダイノボット(TM2ダイノボット)を作ります。

 

ラットルはダイノボットが生前残していた記憶のバックアップデータを発見し、それをTM2ダイノボットにダウンロードすれば元のダイノボットを取り戻せるのじゃないかと思いつきます。

サイバトロンの仲間たちは全員反対。TM2ダイノボットが味方にならなかった場合、元のダイノボットが持っていた重要な情報が全部敵に渡ってしまうため。

 

ラットルは独断で行動し、TM2ダイノボットにデータを強制ダウンロードしてしまう。

一時的にかつてのダイノボットに戻ったようだったが、新旧2つのダイノボットの人格が争い、ダイノボットビーストウォーズの勝者はデストロンになると判断し再びデストロンになる。

 

それでも、かつてのダイノボットの物だった記憶や情報はメガトロンやほかの誰かに漏らされることなく、TM2ダイノボットの内に秘められたままになった。

 

ラットルの、友を取り戻す試みは失敗に終わった。

 

 

 

という話でして、あまりにも暗くて救いがないということで制作キャンセルされたそうです。

 

 

この話で明かされる、ダイノボットが自分のデータを残していたというのは先述のBAD SPARKの劇中でちらっと描かれている、基地のコンピューターにケーブル接続してる場面がそうです。

 

最終話ではダイノボットが土壇場でサイバトロンの味方に戻り、逆転勝利へと繋がります。

その旧ダイノボットの人格が復活する理由というのがこのDARK GLASSで描かれるはずだったわけです。

このように、さりげない伏線を回収しながら、更に最終話への大事な伏線を張っておく回でした。

 

 

これが製作されなかったというのはもったいないです。

ただ、暗すぎるというのもわかります。

ビーストウォーズはメタルスになってくると、日本版はハイテンションアドリブでちょっとごまかされてるけど全体的にどうにも話が暗いんです。

そんなメタルス期のビーストウォーズにおいてでも、許容範囲外の暗さだったということなのかな。

 

このときできた判断が、なぜビーストウォーズリターンズのときにはできなかったのか。

リターンズは全てにおいて暗いぞ。

 

 

トランスフォーマーシリーズ見てるとわかるのが、アメリカ人って意外に暗い話ばっかり作りがち。