ガンダムシリーズの世界設定では、ほとんどのガンダムが黒歴史として、すべてを意味する∀の中で扱われています(Gレコが先か後かは面倒なのでパス)。
アニメ作品の中で、性質上この黒歴史に含まれないのがガンプラを題材にした作品で、現在放送中のビルドダイバーズ、ビルドファイターズのシリーズ、ガンプラビルダーズビギニングGがあります。
これらのガンプラアニメは、その作品内でガンダムのアニメが放送されていることになっていて、現実世界に一歩近い設定になっているので黒歴史に含まれないのも妥当だといえます。むしろこれが一回りして黒歴史の一部になってくるとすごく収拾のつかない系の話になってきそうだし。
ガンプラビルダーズビギニングGは、お台場ガンダムを見に行った主人公がその場でビギニングガンダムを買ったところから始まるストーリーで、バトルの設定なんかはビルドダイバーズとやや近いものになっています。
ビルドファイターズシリーズでは、このビギニングガンダムがガンプラビルダーズに登場したガンダムのプラモデルとして売られていて、このことからビルドファイターズの世界ではガンプラビルダーズもガンダムアニメとして放送されていたことがわかります。フィクションを内包した作品がさらにフィクションに内包される多重構造がすでにできあがっているのです。
そうなると気になるのが、ビルドダイバーズ世界でのビルドファイターズシリーズの扱いで、これらは同じガンプラを戦わせるアニメでもその設定は全く違うため両方のキャラクターが交流するような場面は考えにくくなっています。
もしビルドダイバーズ内で、ビルドファイターズ関連のものが全く扱われなかった場合両者は並列したパラレルワールドととして見ることもできるけれど、ビルドダイバーズでビルドファイターズの作中に登場したガンプラが製品化して売られたりしていたらその瞬間からビルドファイターズもビルドダイバーズの作品世界で放送されていたアニメの一作品となるわけです。
多分この時点ではまだそれらしき描写はなかったと思うけど、たとえばずらりと並んだプラモの箱のどれかがビルドファイターズ系のものだったら、フィクションがフィクションの中に入れ子状態に何重にも入り込んだものになるわけです。
果たしてどうなのか、そんな見方をすることもできます。