映画というか、オリジナル長編アニメ作品で、ゲーム「バットマン:アーカム・ビギンズ」の後日譚に当たります。
アーカム・ビギンズのラストで、デスストロークがアマンダウォーラーによって、スーサイドスクワットに勧誘される場面があるのですが、アサルト・オン・アーカムは犯罪者を集めて結成された闇の特殊部隊スーサイドスクワットの活躍を描くアニメです。
ここで話を逸らしてアーカム・ビギンズについて説明しますと、バットマンのゲームとして、アーカムシリーズというRocksteady開発の一連のシリーズがありますが、ビギンズはそのアーカムシリーズの1作目アーカム・アサイラムの更に前の出来事を描いたシリーズの前日譚的な位置付けとしてWB Games Montrealが開発を行ったタイトルです。
アーカムシリーズは非常に評価の高いキャラゲーなわけですが、更にビギンズはストーリーの濃さがファンの評価を得ました。
バットマンの活動2年目を描いており、バットマンの存在は都市伝説レベルのまま。
作中ではバットマンの戦いがテレビ中継され、その存在がついに一般に認識されるという展開もあります。
また、バットマンの活躍の初期を描くときにお約束の、警察のゴードンとの協力関係を築くエピソードもあります。
こういうときは、バットマンが自らゴードンを仲間に引き入れようとするパターンと、バットマンは仲間を作る気はなかったけど、アルフレッドなどに言われて結果的にゴードンを仲間にせざるを得ない状況になるパターンとがあります。
また、こちらもお約束のジョーカーとの運命の出会いも描かれます。
一方で、開発担当が違うからなのかフリーズバグが多発します。
ダイアモンド地区には行くだけでフリーズが発生します。
これを解説すると、ダイアモンド地区→ダイアモンド、を使った冷却装置を持つヴィラン→ミスターフリーズ→フリーズバグ! ということになります(??)。
後にRocksteadyがアーカムナイトを発売しアサイラム、シティ、ナイトを並べてアーカム3部作と銘打ったことから、無かったことにされたんじゃないかと思われたりもしました。
そんなアーカム・ビギンズとアーカム・アサイラムの間をつなぐストーリーが、このアサルト・オン・アーカムなわけです(話戻ってきた)。
早速、悪人部隊スーサイドスクワッドのメンバー紹介。
今作ではキラーフロスト、キング・シャーク、ブラックスパイダー、キャプテン・ブーメラン、KGビースト、ハーレークイン、デッドショットが招集されます。
デッドショットとハーレークインが中心的な扱いなのは、映画スーサイドスクワッド同様です。
あとネタバレになるんですけど、KGビーストが大好きで、KGビーストの活躍が見たいからBlu-rayを買うみたいな人が万が一にもいたらいけないので、あらかじめ残念な結果に終わることをお伝えします。
キング・シャークとかこれ以外で聞いたことなかったヴィランだったし、ゴッサムにはキラークロックっていう似たような有名なやつがいるので、そっちでよくない? って思ったんだけど、これは前述のようにゲームシリーズとの絡みもあるので好き勝手な配役にはできないみたいですね。
有名なキャラをここで死なせてしまうと、後のゲームに登場させられなくなりますから。
まあ、その時はこっちのアニメのほうが無かったことになるだけだったかなとも思います。
悪党たちが命がかかってるためにしかたなくも、割と一致団結してミッションに挑んでます。
アニメはやっぱりきちんと金をかけてそうな出来。
アクションシーンもスピーディかつ豪快に動いて見ごたえがあります。
スーサイドスクワッドがメインに活躍するのだけど、バットマンも当然登場します。
後半でバットマンが出現した時にスーサイドスクワッドの面々が見せる怪獣が出た! みたいな反応が面白いです。
バットマンがアーカムの職員のシフトまで把握してるとかいう、ある種異常なところも面白いですね。
最終的にはお馴染みのヴィランを含むアーカムの囚人が飛び出してきて、てんやわんやになります。
その時点でスーサイドスクワッドにも脱出のチャンスがあるのだけど、助け合うよりも足を引っ張りあって我先に逃げようとするのが悪党集団らしいです。
もしかしたらこのシナリオもゲーム化の企画があったのかな。
ゲームを知らないと楽しめないかというとそこまででもないと思います。
登場するヴィランはマイナーで知らないメンバーもいたけど別に問題なかったし。
名前が特徴を表してるようなわかりやすい連中です。
ゲームとゲームの間の話だけど、特に原作があるわけではないオリジナルシナリオなので、単品で見ても面白いと思います。
デスストロークは出てきません。