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映画感想覚書 ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結

DCコミックスの悪役チームスーサイド・スクワッドの映画。R15+指定。

 

スーサイド・スクワッドは2016年にも「スーサイド・スクワッド(Suicide Squad)」として劇場公開されてますが、今作は原題では「The Suicide Squad」と、Theを付けただけ、邦題では“極”悪党、集結とクソダサ副題が付いています。

 

2016年版のほうはヴィランチームのハチャメチャ大暴れという期待されてた要素がそれほどでもなく、みんなそれぞれ事情もあるし実はいい人そうみたいな感じで、予告が最高潮だったようなところが多少なりとありました。

 

2021年版の今作は、続編とは強く打ち出していないもののハーレイクイン、アマンダウォラー、フラッグ大佐、キャプテンブーメランなど続投している人物がそれなりにいます。

 

スーサイド・スクワッドといえば、メンバーに死者が出ちゃうのが当たり前みたいなところがあります。

とはいえ、普通の頭で考えれば今後の映画にも主役として登場がありそうなハーレイクインなどは死なないだろうってなっちゃうんですけど、今作のジェームズガン監督はワーナーから誰を殺してもいいと言われたと発言していたので油断は禁物です。

 

というわけでストーリーはもとより、多くの新キャラクターも登場する今作で、誰が生き残れるのかというのも気になる見所です。

 

ついでにジェームズガン監督について書くと、この監督はディズニーマーベルのMCUガーディアンズ・オブ・ギャラクシーのシリーズを担当した監督でもあります。

ガーディアンズを2作監督して、3作目も決まっているのですがその合間にライバルというべきDCコミックスの映画を監督しているのはなぜか。

ガン監督はSNS上でバトルした際に過去の不謹慎発言を掘り返されてしまい、それを理由にディズニーから解雇されてしまいました。

この措置にはガーディアンズのキャストやファンから猛反発を受け、過去の問題発言に関する反省を既に受け入れて監督として起用していたはずだっただろうとか、ディズニー映画では間違いを犯してもやり直せるとかいつも言ってるくせに全然違うとか炎上。

結局この件ではディズニーが折れ、ジェームズガンは再雇用されて無事ガーディアンズ3作目の監督に復帰するのですが、実はワーナーは解雇された隙にジェームズガンに声をかけており、それで新スーサイド・スクワッドの監督に就いていたのでした。

 

映画を見てわかったのは、ワーナーがナイス判断だったということですね。

 

それでは、ここからはネタバレしながら書いてみる。

さて、本作はR15ということもあってか人はたくさん死ぬし、死ぬにしてもわざわざエグイ描写を選んでるようなところもあるし、いっそ監督がディズニーで流せなかった血液をこっちで全部流すつもりだったんじゃないかと思うくらいです。

 

 

映画が始まると、さっそくタスクフォースX、通称スーサイド・スクワッドが召集される。

 

公開前に登場するキャラクター名くらいは大雑把に把握していたのだけど、キャラ名が紹介されているのに予告映像とかトレーラーとかに全然活躍の場面がない人物というのが結構いるんです。

この映画では、その時点で危険信号ですね。

 

この最初のチームには前作から登場しているハーレイクイン、フラッグ大佐、キャプテンブーメランなどもいるわけですが、大半はトレーラーですら活躍が確認されてない人物。

 

フラッグ大佐を除くスーサイド・スクワッドのメンバーには、逃亡や反乱を許さないための超小型爆弾が首に埋め込まれています。

この爆弾を爆破される要員というのも毎回必ずメンバーの中にいます。

 

目的の島に上陸するために、海から近づくスーサイド・スクワッド

ところがイタチ人間のウィーゼルが実は泳げなかったとかで上陸前に死亡。

デップー2かよ! って感じで作戦前に犠牲者を出す。

ウィーゼルは意思疎通ができてるのかわからないし、人間に見えないレベルでイタチだし、子供を27人も殺したとかいう経歴だけど多分特殊能力があるとかじゃなくて単に殺しただけだと思うし、なんで連れてきたって感じ。

 

上陸してからはこれまた地獄絵図。

なんかちょっとした特殊能力があるのかなっていうメンバーもいます。

特にどんな能力があるかとか詳しく解説はされないですが。

 

モンガルはよくわからないけど、身体能力はちょっと常人より高そうですね。

普通の人は1人で素手でヘリコプターと戦おうとは思わないし。

 

T.D.K.は元キャラありの映画オリジナルのキャラクターだそうです。

能力は両腕を切り離して遠隔操作するというもの。

しかし飛ばした腕には素手の攻撃力しかないので、嫌がらせレベルの攻撃しかできない。

なぜ両手に武器を握っていなかったのか。

ていうか、わざわざこんな出番のために新キャラクターを作るとか。

 

キャスティングの関係から活躍を期待されてたのがサバント。

残念です。

最初の地獄絵図の中、こんな酷いなんて聞いてないってな感じですくんだまま動けず、終いには逃亡してしまったので首の爆弾の起爆スイッチを押されてその威力をデモンストレーションするという役割を無事果たしました。

 

あっけなく全滅しました。

 

 

しかし、もう一つの上陸部隊があります。

メンバーはブラッドスポート、ピースメイカー、ラットキャッチャー、ポルカドットマン、キングシャーク。

予告映像とかからも、こっちが本命ですね。

 

スーサイド・スクワッドを扱ったアニメ、アサルト・オン・アーカムにも登場していたキングシャーク。

そっちのアニメのほうではあんまりサメっぽい見た目でもなく、キラークロックの代替になって殺しても大丈夫なキャラといったような立ち位置でした。

この映画のキングシャークはどう見てもサメ。

ちょっと知能が低いのだけど、会話できる動物という感じでサメ萌えがあるかもしれないですね。萌え食人キャラ。

よそのキャラでグウェンプールがこんなやつを連れてたと思うんだけど、誰が最初に考えたキャラかは知りません。

キングシャークには銃弾は全く効かないみたいでした。

それでも、劇中何度かこれでキングシャークも死ぬのかって場面があったんだけど、結局こいつ不死身かっていうくらい頑丈で、下手したら埋め込まれた爆弾が起爆されても本当は死なないんじゃないのって思った。

キングシャークは目立つし単独で動く場面もあるんだけど、活躍したかっていうとそんなに活躍してないかなって感じ。

いるだけで目を引くというか、映画のジャンルがサメ映画になるというか。

まあ、チームのマスコット的存在ですね。食人マスコット。

 

生き延びてたフラッグ大佐を救出する場面で、競うように殺してた敵が実はフラッグ大佐の命の恩人の反政府組織だったというのが酷すぎる。

 

ブラッドスポートやピースメイカーは戦闘のプロで、半端な能力持ちよりもやっぱり戦闘能力高い方が生き残るのねって感じ。フラッグ大佐やハーレイクインもそう。

 

でもブラッドスポートには何か能力があるらしくて、見た限りだと何か手持ちの小さいパーツを合体させて武器に変えてるように見えた。

今作の主役級キャラで、前スーサイド・スクワッドの主役のデッドショットと同じく銃器の扱いに長けた娘持ちの黒人。

 

バス移動のときに、暗い身の上打ち明けタイム。何か落ちがあるのかと思ったら真面目なシーンのまま終わった。

 

ラットキャッチャーも主役級キャラで、今作の重要な場面すべてに居合わせる。

プリキュアを応援するときに振るやつみたいなアイテムでネズミを操ることができる。

多分無くてもセバスチャンとは仲良しなんだろう。

このネズミを操るというのが切り札になるとは。

マーベル最強キャラもリスを操る女なので、げっ歯類を操るというのは実は強い能力なのだろう。

最後のほうのパパとの場面はちょっと感動。

 

 

 

ポルカドットマンはSTARラボによって生み出された哀しき超人。

多分「ママ」を殺したことで投獄されたんだろう。

攻撃に使う水玉は劇中描写では、ヒーローが使うにしては殺傷能力が高すぎるように見えた。

途中で合流した運転手のミルトンといつの間にか仲良くなってた。

ミルトンは安田大サーカスのクロちゃんみたいな人物で、チームの目的地であるヨトゥンヘイムという塔に乗り込む際、戦闘要員でもないのになぜか同行してるなあと思って見ていたんだけど、銃撃にあい死亡。

でも死んだのに誰もミルトンが一緒に来てたって認識してないし、なんならミルトンて名前も初めて聞いたという悲しい状態が可笑しい。

ポルカドットマンがスターロに一太刀浴びせてヒーロー宣言した直後、明らかに一発死する間が発生したのであっ! って思った。

 

 

ピースメイカーは頭がいかれてる以外はまとも。

特に洗脳されてるというわけでもなく、自分の信じる正義のためならどんな犠牲を出してもいいという困った人物。

本来の意味の確信犯という言葉が合うかもしれない。

そしてアマンダウォラーと意見が合うかもしれない。

見た目通りの強さだから敵なら厄介。

 

 

可笑しな場面だったのが、禿げ頭に棒が何本もささってるシンカーが普通にバーで馴染んでるとこ。

暗いバーで頭の棒がカラフルに光ってるんだから絶対人気者になりそう。

 

 

予告でも姿を見せてる巨大ヒトデ怪獣こと、宇宙生物スターロというのはDCコミックスでもかなりやばいレベルのモンスターみたいです。

小型の分身が顔面に張り付くとスターロに支配されてしまう。

顔につかなければ大丈夫っぽいので今ならみんなマスクしてるからセーフか?

想像しにくいんだけど、コミックスの展開でスターロというのはバットマンの相棒としてロビンを務めてた時期もあるらしい。意味わかんないでしょ?

 

アマンダは目標達成したからスターロは放っといて帰れって命じるんだけど、あれを野放しにしてたら地球規模の脅威になってジャスティスリーグ出動して、結果的に隠そうとしてた秘密も暴かれそうだけどいいのか。

むしろアマンダのほうがあいつを始末しなさいとか言って、現地のメンバーができるわけねえだろって展開でもありそう。

 

作戦室にいた人たちがアマンダの強硬なやり方に慣れてなかったのがよかったのか、アマンダの頭に人道的に正しい一撃が加えられたシーンは気持ち良かったです。

あの場にもヒーローがいたんだというシーンでした。

 

 

誰が死ぬかわからないとはいえ、流石にハーレイクインはちょっとしたことで退場する心配はせずに見ることができました。

むしろスーパーパワーもなにもないのに強すぎる。

ハーレイの戦闘シーンでは、血液の代わりにお花が噴き出すメルヘンエクスタシー状態なところがありました。

あんな感じの夢のある殺戮シーンならディズニーでもOK出るかも。

ドレスを着てたのにちゃんと動きやすい靴を選ぶところがいい。

Gレコじゃないけど、ジャベリンありがとうねって場面がいっぱいあった。

 

 

最後にキングシャークが生き延びたのに喜んで駆け寄ったラットキャッチャーがそのまま食べられないかとヒヤヒヤした。

 

 

 

今回行ったシアターでは、冷房が強めに効いてました。

映画は2時間以上あるので、見に行くときは冷房でお腹冷やしたりしないように注意してください。

 

 

本編終了後は、途中で死んだと思われたキャラ2人の生存が明らかになる。

 

 

ストーリーをまとめると、エイリアンのやばい研究をしてる国があるので、潰すために使い捨て部隊を結成するが、実はアメリカもその研究に加担していたので、その証拠隠滅が本当の目的、なんだかんだうまくいって、生き残りメンバーは手に入れた秘密を有効活用して自由を得る。

こんな感じでストーリー自体はそこそこ無難なわけだけど、誰が生き残るか死ぬかわからないというところが先の展開を読めなくして面白かったです。