ウィザードリィの宿においては、初心者は有料の部屋に泊まり、中級者は馬小屋に泊まり、上級者は有料の部屋に泊まるという。
今回は主にファミコンとかでウィザードリィを楽しんだというところから書いてみる。
ウィザードリィって序盤の進行をすごく慎重にやらなくてはいけなくて、レベル1のパーティなんかは、それこそダンジョンに入ったすぐの階段のところでぐるぐる回って、敵と一回戦ったら城に帰って回復みたいな感じになるのね。
ここが楽しめるかどうかは重要。
ドラクエみたいな感覚でいたらびっくりするのが、レベル1から2に上がるのに経験値が1000ぐらい必要だという事実。最弱クラスのモンスターでも150とか経験値持ってるから大丈夫なんだけど。
でも、本当に持ってないやつは持ってないから。
クローリングケルプを6匹倒して経験値が5しかもらえなかったときは騙されたような気がした。こっちも6人いて分配してるだけで計算は合ってる。クローリングケルプって水草だからね。モンスターとはいえ水草ではな。経験値も5になるよ。
ウィザードリィでは、レベルが一番上がりにくくなるのは中盤で、ここを耐えきれるかも重要。そして終盤以降はむしろレベル上がりやすくなる。この後際限なくダンジョンに入り浸りはじめたら立派なウィズフリークですね。
ウィザードリィで有名なのが宿に泊まるときに馬小屋を選ぶ冒険者というのがある。
なぜかというとウィザードリィの宿というのは全然HPが回復しなくて一晩寝たら全快どころか、例えば一番安い簡易寝台だとHPを1回復するのに一週間もかかってしまう。もしHPを10回復させるなら十週間も経ってしまう(宿に泊まったキャラだけ)。
そして、ウィザードリィの冒険者には年齢があって、高齢になればステータスが上がりにくくなったり下がったりして、生命力の値が極端に小さくなると老衰死扱いでキャラクターは消えてしまうというペナルティがある。まあこれは普通にシナリオクリアするだけなら気にするほどではないけど。
馬小屋はHPは回復しないかわりに無料で、一日しか経過しない。でも魔法力は回復するので、HP回復魔法を持っているキャラを馬小屋に泊まらせて、他の仲間のHPは魔法で回復するという方法がとられる。これでキャラクターの老化を防げるというわけ。
これをもっと推し進めたものが、HP満タンのキャラを有料の部屋に泊まらせるというもの。HPを回復しなければ一週間どころか一日も経たないので、馬小屋よりもさらに経過日数を減らすことができる。もちろん魔法のMPは回復する。
ダンジョンから帰ってきたら僧侶のHPを回復させて宿に0泊させるのだ。
ここまでやる必要があるほどやりこむ人はめったにいないけど。
ウィザードリィは、あまりグラフィックの面で話題にはならないけど、実はモンスターグラフィックなんか意外なほど力が入ってるように思う。
今だったらドットって言っても原画を取り込んだらいいんだろうけど、ファミコンの当時なら末弥純氏の絵をドットで再現するには技術が必要だったはずだし。
スーパーファミコンのウィザードリィⅤで出現するモンスターはドット絵最高レベルのカッコよさになってる。
ウィザードリィⅥでは、モンスターやNPCはずっと動き続けるという別方向への力の入れ方。
同じくスーパーファミコンの外伝Ⅳでは、RPGによくある色違いモンスターを廃して、同じモンスターでも出現するたびにちょっとずつ見た目が違うという、あまりほかでも聞かないシステムを搭載。
ソフトには一枚モンスターカードが同梱されていたくらいだから、モンスター関連には力入ってたし自信もあったんじゃないだろうか。
特にこのゲームは迷宮の壁とモンスターを目にする時間ばかりになるし。
ちなみに、RPGツクールDSのモンスターを見たとき、すぐにウィザードリィ外伝2のモンスターデザインと同じ人の仕事だと分かった。サッキュバスがほとんど同じだったから。