トランスフォーマーマスターピースのビーストウォーズキャラも5体目になりました。
相変わらず作中CGの再現度がすごいです。
MP46 ブラックウィドー。
蜘蛛に変身する女戦士。
このモチーフは人気なのか、後年のシリーズにも蜘蛛の女性トランスフォーマーは繰り返し登場します。
馴染みのない人が見ると、蜘蛛足の処理が雑じゃね? って思うかもしれないですけど、これで劇中再現度最高です。
むしろ映像の嘘で変形時にこの足がスッと消えてたりしたら、この時代には再現不可能だったでしょう。
カラーリングは黒と金を基調とした、お寺カラー。
どことなく顔立ちも仏像かのように見えます。そう考えるとちょっと拝みたくなりますね。
蜘蛛の足の主張が結構強いけど、立たせるのに苦労することは無いです。
足首も見ての通り小さいけど、女性型特有のハイヒール状にはなってないし、全体の軽さも手伝ってこの足の大きさで十分です。
初期ビーストウォーズの紅一点ですが、実は原語版ではサイバトロン戦士エアラザーも女性だったというのはファンの間では有名です。
なぜ日本版でエアラザーが男性化したかというと、当時のタカラの判断で、女性キャラの玩具は男児に人気が出ず売れないという理由だそう。
エアラザーは中性的というか、性別の主張の強くない外見だったために日本版では男性キャラになりました。
一方ブラックウィドーのほうは、どう嘘をついても男には見えない外見だったために性転換を免れました。
ただ放送当時のブラックウィドーの玩具は、もう一人の蜘蛛トランスフォーマーのタランスの単なる色違いというもので、もしアニメのCGが玩具同様タランスの改変だったとしたら、こちらも性転換されていたかもしれないですね。
そうなるとビーストウォーズの作中で2組のホモカップルが誕生してしまうことになり、いくらなんでも先進的過ぎることになっていたのでブラックウィドーがこの見た目であってくれてよかったと思います。
横座りができる変形ロボット玩具というのも、そうあるもんじゃない。
レジェンズ版はアニメイテッドのブラックアラクニアの仕様変更品ですが、当時はブラックウィドー玩具としてはこれ以上ない出来だと思いました。
ただ、見てわかる通り手首の形状が全然違うとは思いましたが。
レジェンズ版には、糸を引き出したり巻き取ったりできる面白い武器がついていて、糸の先端のかぎ爪で蛍光灯の紐にぶら下げたりして遊びました。
今、家の照明として使っているLEDには紐が無いので蜘蛛をぶら下げる遊びはできなくなりました。
文明の進歩とともに失われていくものもあるのだということを実感せざるを得ません。
作中通りのボウガン型の武器も付属。
糸付きの武器もあります。
説明書によると蜘蛛に変身した時に使うようにしか想定されてないみたいですが。
パワーベースという名のスタンドが付属。
手前のパラボラアンテナがブラックウィドーに付属しているもので、奥の方がMPダイノボットに付属した物です。
流石にブラックウィドー本体に対してこの大きさだから値段にも響いてきてるとは思います。
ダイノボットのものと比べると、パワーベース(小)といった感じで、明らかに用途が違うように見えます。
ダイノボットはこの大きさなので仕方ないですね。
パワーベース同士は連結できます。
ちなみにカードに記載の設定では、ダイノボットが身長2.9m体重1.7t、ブラックウィドーが身長2.4m体重1.5t。
ダイノボットの半分はやさしさでできているので、意外なくらい軽いですね。
こうやって遊びます。
クロゴケグモに完全変形。
ビーストウォーズのマスターピースは一様にロボットモードの再現度はCGがそのまま立体化されたかのようだけど、ビーストモードには妥協が見られます。
とはいえ作中でどう変形しているかというと、ブラックウィドーの場合なんかは、蜘蛛のアゴが瞬間的にかぎづめ状の手首に変わってたりするんでこれでも頑張ったと認めたいです。
ブラックウィドーが変身する際には、ポコポコペコって感じの変な音が出ます。
蜘蛛の足の付け根の黒い部分は、もっと胴体の黒い部分に寄せるように説明書にはあるけど、それだとどうしてもお腹が床についちゃうので、あえて変えてます。
ちょっと工夫すると、蜘蛛の足だけで体を支えることができます。
あまり蜘蛛の顔をちゃんと見たことはないけど、結構リアルに造形されてると思います。
沢山の目が特徴的ですな。
ブラックウィドーはシリーズが進むにつれ姿を変えていきますが、最終シリーズのビーストウォーズリターンズでのテクノオーガニック(リターンズのすがた)では
ロボットモードで目が6個というナイトメアーが現実になったような美しさを獲得します。
前衛的にも見えるクリアーパーツでできた蜘蛛の巣も、実は劇中再現アイテムです。
正にこんな感じの蜘蛛糸でした。
蜘蛛の巣に使われている糸には何種類かあるらしく、例えば縦糸と呼ばれるのは蜘蛛が自分で歩く用の糸で、その間に張り巡らされているのが、獲物を捕らえるための粘着性のある横糸です。
ビーストウォーズ復活祭でのトークで、当時ブラックウィドー役の声優柚木涼香さんはバイトとして現場に参加していたそうで、そこからビーストウォーズの共演者たちの勧めで声優として本格的に活動を開始することになるのだけど、その際にビーストウォーズの現場の先輩たちのアドバイスが、ほかのアニメの現場ではちゃんと台本通り読まなきゃだめだからね、というものだったというのがビーストウォーズらしい。
まだこの時点でマスターピース化される次のビースト戦士は不明ですが、当然のこと次があるものだと思ってます。
人気的にはやっぱりラットル、ワスピーターあたりかな。